突然の不幸は誰にでもあるもの。
本来めでたいはずのお正月にもその不幸はやってきてしまうかもしれません。
年内であれば喪中として年賀状を控える人もいますが、年始の行事である初詣はどうなのでし
ょうか?
お祝い事なのだから控えた方がいい?それとも初詣は関係ないの?
今回はそんな疑問について調査してみました!
喪中に初詣はダメなの?
結論から言うと、喪中期間に初詣に行っても問題ありません!
喪中期間はお祝いの席を遠慮しがちですが、初詣はOKと言われると少し驚いてしまいますよ
ね。
というのも初詣はお祝いではなく、神様に新年を迎えられたことを感謝し、一年間の事を願う
お参りだからです。
しかし問題ないのはあくまで「喪中」の期間。
他の期間や初詣の場所によっては問題になることがあるのです!
忌中と喪中の違いは?
先ほど出てきた「喪中」とは亡くなった方を偲び、個人的な悲しみにより祝い事を避けるとい
う期間です。
基本的には一年間だと言われており、お祝い事も禁止されているわけではありません。
対して「忌中」とは亡くなった日と極楽浄土に行くためのお裁きが繰り返される49日間の計
50日間のことを指します。
このお裁きは七日ごとに行われると言われていて、親族はその度に祈りを捧げます。
この期間中はあらゆる祝い事はもちろん、昔は外出なども謹んで喪に服すのが一般的だったよ
うです。
では忌中に初詣は行ってはいけないということか!と思うかもしれませんが、それは行く場所
が神社か寺院なのかで変わってくるのです。
神社とお寺の違い
◆神社
まず初詣以前に、忌中に神社に入ることは良くないとされています。
神道の教えでは『死』は『穢れ』として扱われ、神前に穢れを持ち込むことはタブーです。
穢れと聞くと何か汚れているもののイメージで死者を悪いものとして扱っているように思えま
すが、死を悪として捉えているわけではありません。
身近な人が亡くなれば誰でも悲しんで気力が失われた状態になってしまいます。
この状態を神道では『気枯れ』=『穢れ』と呼ぶのです。
人の死に直面し、故人を偲ぶことで少しずつ気枯れから回復していきます。
自らの力で穢れを落とすことも神道は重要視しているのです。
◆お寺
仏教では死を穢れとして扱う考え方はありません。
むしろ亡くなった人のことを祈って初詣することは供養になるため推奨されてすらいます。
実際にお葬式を執り行うのはお寺ですし、お経を読んで供養するのを見ているとその考え方は
わかるような気がしますよね。
初詣ではなくてもお寺には喪中、忌中期間関係なく入ることが出来ますので、故人へのお祈り
がしたい方はお寺に行くと良いかもしれません。
またお寺にある鐘は仏様へのお供えにもなりますので、参拝客もついていい場合はついたほう
が供養になって良いとされています。
終わりに
神社での初詣は喪中期間であれば問題なく、寺院での初詣はいつでも問題ないということがわ
かりました。
しかし定義上問題なかったとしても、気持ちの上では初詣なんかする気分になれないというこ
ともあると思います。
記事にも書きましたが、喪中とは個人的に喪に服する期間です。
一年が過ぎてもまだ気力が戻らないのならば、2年でも3年でも喪中期間を延ばしても良いの
です。
初詣に行きたいと思った時に行くのが一番ですので、無理せず行ってくださいね!