暑い季節になると毎日のようにニュースで取り上げられる熱中症ですが、軽い症状で済んでしまう人がいる一方で、重症化してしまう人もいます。
水分や塩分を補給して回復するのなら問題ありませんが、回復が遅かったり後遺症が残ってしまうとしたら怖いですよね。
熱中症には後遺症の心配があるのでしょうか?あるとすれば、どのような症状が起こるのか、詳しく調べてみました。
熱中症の後遺症が怖い
実は、熱中症には後遺症が残る場合もあります。
日常生活に多少支障がある程度のものから、うまく歩けなくなったり記憶力の低下、内臓の機能に障害が出ることもあるので、熱中症の後遺症は怖いといえるでしょう。
重度の熱中症なら後遺症が重くなる可能性が高く、もちろん後遺症だけでなく発症した時の症状も重く、最悪死に至ることもあります。
めまい、立ちくらみ程度ではなく、頭痛や嘔吐、けいれんの症状があったり、呼びかけに答えないなど意識がもうろうとしているのなら、医療機関へ救急搬送し適切な治療を行ってもらいましょう。
重症化させないためには、熱中症かなと疑ったら我慢せずに適切な処置を行うことが大切です。
まず涼しい場所に移動し、十分な水分・塩分補給を行い、それでも回復しないようであれば迷わず医療機関を受診しましょう。
熱中症の後遺症の症状
熱中症の後遺症は、どのような症状が出るのでしょうか?見ていきましょう。
▪だるい
▪倦怠感
▪疲れがとれない
▪睡眠をとっているのに眠い
▪食欲がない
これらは、いわゆる夏バテの症状に似ています。熱中症を発症しその時は回復したのに、その後もずっとこのような体調がすぐれない状態が続くことがあります。
また、もっと深刻な後遺症の症状として、
▪小脳の異常
▪パーキンソン症状
▪肝臓・腎臓の機能障害
▪記憶力の低下
などがあります。
熱中症で体温が40℃を超えると、全身の臓器がダメージを受けます。
小脳に異常が起こると、めまいがしたりうまく歩けなくなったり、パーキンソン症状が起これば筋肉がこわばって動かなくなったり、手が震えたりすることも。
腎臓にもダメージを与え機能障害を起こしたり、記憶力の低下など外から見ただけでは分からないような後遺症が出ることもあります。
特に注意が必要なのは、もともと腎臓や肝臓の病気にかかっている人です。腎臓病のある人なら、熱中症にかかることでさらに腎機能が低下し、透析治療が必要になる場合もあります。
熱中症の後遺症は治らないの?
もし熱中症の後遺症が残ってしまったら、治ることはないのでしょうか?
軽度の熱中症であれば、だるさ・倦怠感や頭痛などの後遺症があったとしても、数日から1週間程度で回復することが多いといわれています。
ですから、後遺症が治らないということもないでしょう。
しかし熱中症の症状が重かったなら、後遺症も長期にわたって続いたり、医療機関で治療を受けても回復が難しい場合もあります。
また、軽度の熱中症であっても1か月以上体調がすぐれない時は、念のため医療機関を受診することをオススメします。
まとめ
熱中症を発症しても、軽いものなら適切な処置を行えば後遺症があったとしても数日から1週間程度で治ることが多いです。
しかし、重度の熱中症の場合は後遺症も長期間続く場合があり、症状が深刻で回復できないこともあります。
熱中症を疑った時は、すみやかに適切な処置を行い重症にならないよう注意しましょう。
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