様々な年代の方が抱える悩みである「歯ぎしり」ですが、高齢になればなるほど歯への負担が大きくなってしまいます。
他の症状が出る場合もありますので、一日でも早く歯ぎしりを無くすために、治療法から予防方法までご紹介します!
高齢者の歯ぎしりは何が原因?
歯ぎしりにも三つの種類があります。
一つ目は上下の歯を強くこすり合わせるグラインディング。
ゴリゴリ、ギリギリと大きな音がするので歯ぎしりの典型としてとらえられています。
二つ目は歯を強く食いしばるクレンチング。
これは日中でも普通にしているときに上下の歯が触れ合っているだけでも該当します。
音が一切しないので歯ぎしりをしていると気付きにくいです。
最後がカチカチと歯を鳴らしてしまうタッピング。
これらは種類分けされていますが、どれも原因は同じで「ストレス」と「噛み合わせの悪さ」であると考えられています。
高齢になるとどうしても歯が弱くなったり、治療が増えてこれまでの噛みあわせと変わってしまうことがあります。
それが歯ぎしりに繋がったり、無意識なストレスを受けて脳をリラックスさせようと歯ぎしりをしてしまう、ということも原因として考えられます。
高齢者の歯ぎしりの予防
簡単にできる予防は三つあります。
一つ目はストレッチ。
歯ぎしりはストレスなどによる筋肉の緊張が原因のひとつと考えられているので、顎の周りを優しくマッサージしたり、肩や首を回すのも効果があります。
筋肉がほぐれると精神的にもリラックス出来るので、仕事などで疲れた日はゆっくりストレッチをしてから眠ることをおすすめします!
二つ目は歯が接しないよう日中から気を付けることです。
歯に無駄な力が入らず普通にしていれば、上と下の奥歯に2~3ミリの隙間が空くはずです。
それが正しい歯のポジションなので、普通にしていても奥歯同士が当たってしまう方は、ぶつからないよう気を付けてみましょう。
力が入った状態を通常だと考えている顎周りを、適度に力が抜けた状態に慣れさせるのが狙いです。
三つめは過剰な喫煙・飲酒を控えること。
どちらも大量に摂取すると深く眠ることが出来ず、ストレスの原因になります。
ストレスを感じながらの睡眠は歯ぎしりしやすいので、量や時間帯をうまく調節するようにしましょう。
高齢者の歯ぎしりの体への影響
歯のすり減り、割れ
常に噛みあっている状態なので、通常よりも歯のすり減りが早くなります。
更にその状態が続くと歯がひび割れたり、最悪の場合抜けてしまうこともあります。
歯周病の悪化
日本人が高確率で発症してしまう歯周病ですが、歯ぎしりをすると歯茎に強い負担がかかるため、歯周ポケットと呼ばれる隙間が出来ます。
そこで歯周病菌が繁殖すると、歯の根っこの部分にまで影響が出てしまい、歯が抜けたり歯茎が痛んだりします。
顎関節症の発症
常に噛みしめたりこすり合わせているため顎に負担がかかり、顎関節症になることもあります。
顎から音が鳴ったり、痛みがある場合は要注意です!
頭痛、肩こり
顎周りの筋肉が常に緊張した状態なので、その影響で頭痛を感じたり、肩凝りに悩まされることがあります。
高齢者の歯ぎしりの治し方
最も手軽な方法はマウスピースを装着することですが、マウスピースは根本の治療にはなりません。
しかし歯のすり減りや顎の痛みなどは軽減できるので、お医者さんに相談してから試してみることをおすすめします。
噛み合わせの問題で歯ぎしりが起きている場合は、矯正治療や不要な部分を削ることもあります。
筋肉の緊張が原因であれば、マッサージなどの施術を受けることになります。
その際方法を聞いておけば、自宅でのセルフケアも出来ますよ!
まとめ
歯ぎしりは高齢者にとって無視できない問題です。
定期的な歯科検診をしておけば原因となる虫歯や歯周病を予防出来ますし、歯ぎしりの相談にも乗ってもらえるので、数カ月に一回は検診するのがおすすめですよ!